高齢者医療について思うこと

高齢者医療
10 /05 2022
本来医療とは必要な対象に必要な医療が行われるべきですが、実際には何かしらの病名が付くと、全ての人を対象にそれなりの治療が行われています。

私は昨年まで、フットケア・足病医学会に所属していましたが、勉強会に参加するなかで、様々な年齢、病状の方を一緒くたに扱って治療することに違和感がありました。自分の足で歩行していて日常生活を送っている方には治療が必要だと思います。しかし、寝たきりの高齢者の方の肥厚した爪に過剰な処置をするのは、こちら側の自己満足でしかないと感じるのです。

褥瘡治療でも同じことが言えます。
褥瘡は同じところに圧力がかかってできる潰瘍のことをいいますが、高齢の全身状態の良くない方や、脊髄損傷などで知覚神経が麻痺している方などにに多くできます。これらの症状が改善しないかぎり、治らなかったり、再発することが多くありますが、その方々に対して過剰な治療は必要ありません。褥瘡学会が提唱する治療では、様々な薬剤や治療材料が使用されていますが、高価で使用枚数に限度があるため、退院後の自宅での治療には非現実的です。一方、鳥谷部俊一先生の提唱された開放性ウェットドレッシング療法(OWT)は、ネットやスーパーで手に入るもので作れ、治療もシンプル、そして治療方法としても理にかなっています。これこそが、長期間の治療が必要な方に適した療法だと思うのです。

高齢化だから治療やケアは必要ないということではなく、加齢によって抗えないことに関しては必要以上の治療は行わないという線引きが必要だと思うのです。

そもそも、高齢化とはどういう状況を言うのか?それを踏まえたうえで必要な治療とケアは何なのか?
これから超高齢化の波が押し寄せる今だからこそ、真剣に考えておかなければならない問題ではないでしょうか。

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湿潤治療ナース

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