こういうキズには使ってはいけない。      (ハイドロコロイド被覆材)

ハイドロコロイド被覆材
10 /25 2022
時々、創傷被覆材の使用方法がよく分からずに使っている方がいらっしゃいます。
そのため、患者さまより許可をいただき、「こういうキズには使ってはいけない」と題して掲載したいと思います。

先ずは、『ハイドロコロイド』です。
包丁でかぼちゃを切っていたところ、誤って爪を含む指先を切ってしまいました。応急処置として自宅にあったハイドロコロイドを貼って翌日に来られました。来院後、流水で流しながらハイドロコロイドを取ろうとしましたが、しっかりと貼り付いていたことと、裂創の方向が分からずに剥がす時に痛みを伴ってしまった為、局所麻酔をして取りました。


       爪 ハイ       爪 裂´´

                  

自宅でこのような状況になった時は、痛みがなければ流水で軽く流し、治療材料で覆って下さい。出血がある時はへモスタパッド、出血がない時は創面に固着しないタイプの被覆材を使用してください(プラスモイスト・ズイコウパッド、ハイドロコロイド、市販のカット絆創膏にワセリンを塗って貼る)。ハイドロコロイドを使用するときは、創面に貼り付かないように創面に当たる部分にワセリンを塗っていただくといいでしょう。

※治療の工夫に関しては、以前の湿潤治療ナースのブログも参考にしてください。

延命治療について

高齢者医療
10 /21 2022
意識のない高齢の寝たきりの患者さんを死なせない治療は必要なのでしょうか?

色々と意見の分かれる難しい問題ですが、私は患者さんに負担になるだけの延命治療は必要ないと思っています。

なぜならば、老衰とは死に向かう低空飛行の状態だと思うからです。

私は以前、病棟で働いていて、老衰で亡くなる患者さんも看てきました。当時は死期が近くなると点滴や尿の管を入れ、経鼻胃管や胃ろうからの人工的な栄養補給もフルコースで行われていました。違和感を感じたのは人工栄養でした。時間になると管から栄養剤を入れていましたが、意識がないため食事をしていることも美味しいかどうかもわかりません。家族にとってはそれでも生きていて欲しいという気持ちかもしれませんが、患者さん本人にとっては幸せな治療ではないと感じていました。
現在、延命治療はある程度選択できるようになりましたが、投薬や点滴などまだまだ過剰に行われている治療は多くあります。

老衰とは身体の末端から徐々に機能が失われていき、そこから低空飛行となり死へと向かっていきます。延命処置をするかしないかは、その低空飛行が短くなるか長くなるだけで、決して上昇することはありません。
だからこそ、患者さんに負担となる治療は行わずに、低空飛行のまま安らかな最期を迎えさせてあげることが医療者と家族が最後にできることだと思っています。

今日の症例(トランポリンから落ちた)

裂傷
10 /12 2022
2歳女児 (後頭部1㎝の裂傷)

トランポリンから落ちて頭の後ろを切ってしまい、父親が湿潤治療について知っていたため、自宅でワセリンを塗ってその日に当クリニックを受診されました。

【医師の説明】
擦りむいたような浅い傷はワセリン基剤の軟膏を塗るだけで数日で良くなりますが、このくらい(1㎝)切れていると、三つ編みで傷口を寄せた方が早く治るでしょう。


小児の裂創は、縫うことをせずに三つ編みで治しています。
頭部裂傷(三つ編みの方法)~新しい創傷治療より~』三つ編みをした後は医療の肌色のテープで固定していましたが、テープが外れてしまい三つ編みが解けかかったことがあったり、輪ゴムも試してみましたが、取る時に髪の毛が絡まってしまい上手くいかなかったことがありました。

今回、髪の毛にワセリンが付いていたので、手元にあった「シリコン ヘアゴム」で試してみたところ。。。


三つ編み ヘアゴム

  【翌日の写真】

翌日まで抜け落ちることもなく、ゴムもサッと取れました。

※治療の工夫に関しては、以前の湿潤治療ナースのブログも参考にしてください。

高齢者医療について思うこと

高齢者医療
10 /05 2022
本来医療とは必要な対象に必要な医療が行われるべきですが、実際には何かしらの病名が付くと、全ての人を対象にそれなりの治療が行われています。

私は昨年まで、フットケア・足病医学会に所属していましたが、勉強会に参加するなかで、様々な年齢、病状の方を一緒くたに扱って治療することに違和感がありました。自分の足で歩行していて日常生活を送っている方には治療が必要だと思います。しかし、寝たきりの高齢者の方の肥厚した爪に過剰な処置をするのは、こちら側の自己満足でしかないと感じるのです。

褥瘡治療でも同じことが言えます。
褥瘡は同じところに圧力がかかってできる潰瘍のことをいいますが、高齢の全身状態の良くない方や、脊髄損傷などで知覚神経が麻痺している方などにに多くできます。これらの症状が改善しないかぎり、治らなかったり、再発することが多くありますが、その方々に対して過剰な治療は必要ありません。褥瘡学会が提唱する治療では、様々な薬剤や治療材料が使用されていますが、高価で使用枚数に限度があるため、退院後の自宅での治療には非現実的です。一方、鳥谷部俊一先生の提唱された開放性ウェットドレッシング療法(OWT)は、ネットやスーパーで手に入るもので作れ、治療もシンプル、そして治療方法としても理にかなっています。これこそが、長期間の治療が必要な方に適した療法だと思うのです。

高齢化だから治療やケアは必要ないということではなく、加齢によって抗えないことに関しては必要以上の治療は行わないという線引きが必要だと思うのです。

そもそも、高齢化とはどういう状況を言うのか?それを踏まえたうえで必要な治療とケアは何なのか?
これから超高齢化の波が押し寄せる今だからこそ、真剣に考えておかなければならない問題ではないでしょうか。

開院5周年を迎えました。

その他
10 /03 2022
R4年10月1日【なついキズとやけどのクリニック】は開院から5周年を迎えました。 

 夏井院長のもと、オープニング当初からの事務スタッフに新たな仲間も加わり、共にこの日を迎えられたことがとても嬉しいです。

 クリニックを受診して下さっている患者さん、開業時に支援いただいた方や、日頃から応援をして下さる方々にこの場をお借りして御礼申し上げます。

 当クリニックのモットーである「泣いていた患者さんが笑って帰るクリニック」を胸に、これからも看護師として、患者さんやそのご家族に精一杯関わっていきたいと思います。
 
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瑞光メディカル社様からのお祝いのお花。開業時に戴いた芋焼酎を飲みながらお祝い。

湿潤治療ナース

湿潤治療の工夫や日常の感じたことを紹介させていただきます。
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