今日の症例(ひざ下の縫合創の離開 テーピング+ズイコウパッド)
裂傷80代女性(左下腿切創)
【現病歴】
1月18日に公園を散歩中に、アスファルトで転んでしまい左膝を切ってしまった。
【既往歴】
高血圧
【医師の説明】
膝の下を深く切っていますので、血液がたまらないように管を入れて縫います。数日間、管から血液やリンパ液が出ると思いますが、この管は液が少なくなったら抜きます。しばらく歩く時に違和感があると思いますが、心配しないでください。シャワーや入浴は普通に送っていただいて構いませんが、膝の曲がる部分を縫っていますので正座は控えて下さい。
以下、縫合後に創部が離開した時の処置について紹介させていただきます。
左ひざ下の3㎝の切創です。
浸出液やリンパ液が創内に溜まると感染がおこるため、液が外に出るようにペンローズドレーンを入れて縫合しています。その上は吸収力のあるズイコウパッド(ズイコウメディカル)で保護し、1日1~2回交換していただきました。1月20日にドレーンは抜いています。1月27日に抜糸をして、その後テーピングで傷が開かないように説明をして経過観察をしていました。しばらく正座も控えていただくようお話をしています。
1月30日に傷口が開いてしまったため、
テーピング+ズイコウパッドでしばらく治療をしたところ、
2月10日に傷口は閉じました。この間、買い物やお風呂など普通の生活を送っていました。一部、傷口が開いた状態であっても湿潤環境さえ整っていれば、時間はかかっても傷口は治りますので安心して下さい。